2015年12月24日木曜日

和風ギムレット


探偵フィリップマーロウがカウンターでギムレットを飲むところがかっこいいと憧れたものだ。日本にはライムがないのであきらめていたのだが、柑橘類はいっ ぱいある。今年は当たり年で、散歩にでると庭にたわわに家をよく見かけるし、ふるさと四国からはユズ、ダイダイ、スダチをたくさん宅配で送ってきたので、 風呂にまで入れた。

レセピーはジン2/3、ライムジュース1/3、シュガーシロップを少し。
ジンを焼酎、ライムをユズ、レーコーのシロップ。

なんのことはない、いつもの酎ハイでした。和製マーロウがかっこ悪いわけだ。

(小山 修三)

写真:四国からおくってきた、橙(だいだい)、和製檸檬(わせいれもん)、柚子(ゆず)、酢橘(すだち)

2015年12月8日火曜日

こんな本を読みました: J. Rockström & M.Klum 2015 "Big World, Small Planet: Abundance within Planetary Boundaries", Yale University Press

著者のロックストローム氏は2015年コスモス国際賞(国際花と緑の博覧会記念協会)の受賞者である。このタイトルを思い切って意訳すれば「地球を守ろ う」だろうか。いま人類は資源を使いすぎている。そうなったのは人間のよりよい生活へのあくなき欲望にほかならない。危機的要因のうち、とくに炭酸ガス、 窒素、メタンの漏出の大きさはいつ滅亡という事態がおこっても不思議ではないという(著者はこのままではあと30年しかもたないといっている)。

本書を起筆した原因は2009年コペンハーゲンで開かれた地球温暖化防止条約会議(COP)で参加国(とくに経済大国)のエゴがぶつかりあって、なんら意 義ある合意がえられなかったことへの反省からきている。一委員として参加していた著者はそれでも「今なら遅くはない」、「方法はあるはずだ」、「やるべき ことは何」か、と前向きに意見を展開していて大変説得力がある。共著と書かれているクルム氏は映像を受け持ち、その効果は抜群である。

著者は49歳、選考委員会で示された講演の映像はルックス、スタイルがよく、まるでテレビ・ショーを見ているようだった。「カッコいいねー、こういう形で 一般大衆に訴える新手だねー」と隣に座っていた鷲谷いづみさんと話した。鷲谷さんは意外にもキャピキャピ感をもっていて、東大をやめて暇になったはずなん だから(そうでもないか)彼女にこの本を翻訳してもらうといいなと思った。

(小山修三)