2013年6月17日月曜日

森発見No.30


たみひろしです。
小山リジチョーの投稿がご無沙汰なのをいいことに、ブログにも登場です。 

『森発見』No.30が発行されました。
『森発見(しんはっけん)』とは、1970年の日本万国博覧会跡地に造成された万博記念公園の森の取り組みに関する広報誌です。私たちは制作のお手伝いをしています(編集・発行は日本万国博覧会記念機構。詳細はこちらのリンクを参照)。




表紙は、水車茶屋というスポットに咲くスイレンです(先日撮影に行きました)。撮影は写真家の杉浦正和さん。白い花が穏やかな水面にも映ります。





特集は「森から何を学ぶのか」

毎年100人の高校生が、森や川、海の「名人」を訪ね、聞き書きする「聞き書き甲子園」という活動が2002年よりおこなわれています。
初回から運営サイドで高校生たちを見守る澁澤寿一さん(NPO法人樹木・環境ネットワーク協会理事長)と、「聞き書き甲子園」経験者の岡部憲和さん(九州大学学生)にお話をうかがいました。
高度経済成長期を経て、多くの人びとにとって、森林が遠い存在になってしまった現在、自然そのものや、自然に関わりながら生きてきた人びとに、わたしたちは何を学び、これからの生活にいかしていくのか。「聞き書き甲子園」に参加した高校生たちが得たものは、それを見つける糸口となるのかもしれません。


さらに今号からの新連載が盛りだくさん。

◯「日本植物学の父」ともよばれる牧野富太郎さんの植物へのまなざしや人となりを、牧野さんが描いた植物のスケッチとともにつづる「植物学者 牧野富太郎のまなざし」(文・小山鐵夫 高知県立牧野植物園園長)。
85歳の牧野さんに、11歳のときに弟子入りをした小山さんは、生前の牧野さんを知る、いまとなっては数少ない方です。

◯人の手によって植裁された「万博の森」と「千葉県立中央博物館生態園」のふたつの森から、地球規模の環境を考える連載「万博の森で地球を想う」(協力・原正利 千葉県立中央博物館 分館長)

◯だれもがきっと子どものころに聞いたことがある、昔話に登場する森や自然を紹介する「森を語り継ぐ 昔話にみる自然」(文・石井正己 東京学芸大学教授)。第1回は「桃太郎」のお話です。

◯万博の森や園内でみられる生き物たちを紋切りで紹介する「森のかたち きって、ひらいて、紋きりあそび」(文・下中菜穂 造形作家、東京造形大学講師)。紋切り型がついてきますので、実際に紋切りあそびもできます。今号は「丸に並び鷹の羽」です。


従来から続く「自立した森再生センター便り」もリニューアルです。

「万博記念公園の森づくり」では、一般の来園者も参加できる園内の森づくり活動を紹介します。

「万博記念公園の観察記録から」は、「化ける」「隠れる」など、生き残るためにさまざまな技術を身につけた生きもの、「森の匠」を紹介します。

◯さらに、自然観察学習館スタッフが、園内でみられる生きものを毎号1種、詳細な観察ポイントを紹介するコーナーもできました。今号は「森の妖精」ミドリシジミが登場です。 


『 森発見』は万博記念公園内の売店や、民博のミュージアム・ショップ、ジュンク堂書店大阪本店などで販売されています。通信販売もはじまりました。ぜひ手にとってみてください。