近くの甲子温泉に行ってきました。若い頃は温泉が好きで、はしごまでして追いかけてたのに、今はなんだか面倒臭く、今夏ははじめて。暑さのせいもあったのでしょうね。このところ民間薬を追っていましたが温泉もれっきとした治療の1つ。おもしろいのはサギの湯とかシカの湯というのが、動物が 利用しているのを見て、その効用を学んだという温泉がけっこう多いことです。傷、やけど、リューマチ、胃病にきく。動物と人を結ぶ一線がここに見られるの かもしれません。
郡山美術館に行った時、前日のくすりの研究会で興奮していたのだろうか、伝統薬の展覧会を開けばどうだろう、絵馬とか広告とか、霊験あらたかな寺社の資
料。それに民間薬をあつめるといい、大きく構えなくてもギャラリー・スペースをつかって参加型のイベントにするといい、などと一人でしゃべっていた(いつ
もそうじゃないですかという人もいるけど)。
オトギリソウは日本、朝鮮、中国に自生する草、漢方薬名は小連翹。鎮痛、月経不順、止血、関節炎にも効くとある。現在、白河市に近い山中の村に逼塞してい
るところなので、ちょうどいいやと近所の散髪屋さんに出かけて行った。ありました。庭の雑草に混じって小さな黄色い花をいっぱいつけた草、土用の頃に採
り、乾かして焼酎につける。虫さされに効くと。
煙でいぶすアボリジニの治療、ドイツの薬屋が日本の薬種問屋、アメリカ西部劇のバッファロー・ビルの巡回ショウの真の目的は薬を売ることだった、その薬に
は先住民の薬草が使われていたのではないか、アメリカでは現在、東洋医学の再評価がはじまっている…など民族学者の話はウソのような(ホントウの)本当に
見た体験談が入るのでみんな楽しそうだった。