3月21日に中野不二男さんと諏訪博物館で対談をしました。中野さんは、JAXA、京都大学特任教授、ノンフィクション作家と八面六臂の活躍、最近は
「宇宙人文学」を唱えて、衛星写真、CG、情報についてコンピュータを駆使、独特の発想でさまざまの問題に挑んでいる人です(キマジメな私と話が よく合うのが不思議ですね)。実は一昨年同じ場所で縄文時代についてのトークをやったのが評判がよく今回、第二回目をということになりました。
長野県人(とくに諏訪のある南信)は理屈っぽく、勤勉、堅物、独立独歩、(権威に)反抗的、それに「おらが村」主義と祖父江孝男先生が言っている
ように(『県民性の人間学』2010 筑摩文庫)、大変な風土のなかにいます。それなのに、私たちのトークが好評だったのは定説からズレているため
でしょうか。
たとえば食については「縄文人は味噌をつくっていたのか(長野県シェアは全国の60%)」、「御柱は縄文時代からあったのか(三内丸山の六本柱との関係)」、「土偶の起源と意味は(最近また、尖石遺跡の土偶が国宝になった)」、などのおらが村的質問が会場から続出して、答えは
さっぱりまとまらなかったのですが、衛星写真の解析とかオーストラリア・アボリジニのことまでだして煙にまいてしまった。そういうフリーな雰囲気が
あの濃ーぃ人たちに好まれたのかもしれないと思いました。
(小山修三)