アトランタは今回初めて訪れる場所。保守的な南部にあるので、生魚を食べるスシには抵抗感があって一般化してないだろうと予想していた。まず、ダウンタウ
ンを見て歩いたが、中華レストランに「スシもあります」と出ている程度だった。この街はオリンピック以来大胆な建て替えを進めているのだが、中心となるべ
きダウンタウンは「歴史景観」を残しながら再建するという観光的な意味合いでは失敗して、貧民街の雰囲気だけが残ったようだ。
友人が「わたしの働いているビジネス街にはいい寿司屋がいくつもあるからそこへ連れて行きましょう」というので出かけて行った。イタリア、メキシコ、アメ
リカ料理などの瀟洒な店が並ぶ一角があった。きんきらの中華店はなく、現在のアメリカの普通の街の一角と感じで、すし屋もとくに日本食であることを強調し
ていない。顧客も平然と箸を使いスシをつまんでいる。すでに日本車については述べたように、コンパクトで経済的な日本文化の合理性がモノや行動という形で
アメリカ社会に素直に受け入れられていることに一種の感慨を覚えた。
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アトランタの鮨屋TOMO-毎日築地から魚を空輸する高級店 |
(小山修三)
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